帝劇に到着早々出撃があった。
戦闘には難なく勝利したが日本に来るまでのメンテナンスに不備があったのか、攻撃時に微妙な狂いが出た。
頼れるのは自分だけなのだと再認識してアイゼンクライトの整備を始めた。
いつもの手順でカメラアイからチェックしていく。
手は動かしつつボクは今日の戦闘を思い出していた。
立地条件と指揮をしてるらしい2機の魔操機兵、状況を鑑みて一人背後にまわり1機を撃破した。
これについては必ず何か小言を言われるだろうと思っていたのに、大神一郎という人物は違っていた。
確かにボクが背後にまわったことには驚いていたが、そのあとは怒るどころかボクに戦略を聞いてきた。
戦闘にしても1番戦果を上げたのは彼だし、金剛と名乗る人物が乗る魔操機兵も最終的に撃破した。
以上のことを考えて彼に対する認識を少し変えざるをえないだろうと結論付けた。
そこまで考えたとき一つの気配が格納庫へと入ってきた。
彼だと認識したが、ボクは手を止めずそのまま作業を続けた。
「あれ、レニ? 何をしてるんだい?」
しばらくしてボクがいることに気づいた彼が話しかけてきた。
「アイゼンクライトの整備。」
ボクは手を止めず答えた。
「へぇ〜、レニは整備ができるんだな。」
どこか感心したように彼は言った。
「自分の機体ぐらい整備できて当たり前。」
ボクは何の感慨もなく答える。
すると彼は言い訳するように話し出した。
「織姫くんは『こんなのやってられませ〜ん』って言うし、他のみんなも紅蘭にまかせっきりだから…。」
織姫は知識はあるがめんどくさがっていつもしない、だがいちいちそれを言う気もないので無言で通すことにした。
工具が必要になりふと横に向くと「はい、これ。」といってドライバを渡された。
それはボクが取ろうとしていたプラスの2番だった。
「あれ、違った?」
なぜボクがこれを必要としてたのがわかったのか疑問に思っていたら彼がそう言った。
「…違わない。」
ボクはひとまず疑問は置いておいて整備を続けることにした。
彼はしばらく周りを見回ったあと「邪魔するのも悪いから。」といって出て行った。
そして彼の去ったあとにボクが使っていた工具箱の周りにボクが用意していない部品が置いてあるのに気づいた。
どこに保管してあるかわからなかったから必要なものを調べてからもらいに行こうと思っていた整備に必要な部品の数々。
彼を、大神一郎を上司として・隊長として認めよう…。
そう、ボクは思った。
すでにいっぱいいっぱいです;;
これを書くのにアイゼンクライトの事を調べようとしたのですが、資料が見つからず。
せっかくどこに乗ってるかを教えてもらったというのに_| ̄|○
なのででっち上げようとしたのですが、それも出来ず話の方を変えてしまいました。
そのためにお題が微妙な感じ…(汗)
2005/11/9