「あ、隊長、隊長!」
その言葉に食堂を足早に通り抜けようとした人物が振り返った。
「何、志保?」
志保と呼ばれた少女はさっきまで書いていた書類を持って呼び止めた人物のところまで走ってきた。
「昨日の報告書ができたので、さっそくお渡ししようと思って。」
志保は目をきらきらさせながら持っていた書類を渡した。
「相変わらず早いね、後でゆっくり読ませてもらうよ。」
書類を受け取ってパラパラとみながら隊長と呼ばれた人物は志保にそう答えた。
「はい。」
志保にとって隊長はこうなりたいという憧れの人物だった、そんな人にほめられて嬉しくないはずはない。
さらに瞳をきらきらさせて嬉しそうにうなずいた。
「じゃあ、がんばった志保にご褒美。
もらい物のケーキだけど、よかったら一緒に食べる?」
もちろん志保が断るはずもなかった。
「うん、おいしい!」
「それはよかった。」
ケーキを口に入れ幸せそうに微笑んでる志保を見て隊長も嬉しそうだ。
志保は紅茶を飲みながら隊長をチラッと横目で見た。
肩を少し越えたぐらいのさらっとした銀の髪、雲ひとつない空を映したような綺麗な青い瞳、フォークを持つ手も細くしなやかだ。
今はダークブラウンのワンピースにクリーム色のカーディガンを羽織っていて落ち着いたやわらかい雰囲気だが、さっきまでのスーツをさらっと着こなした姿もビシッしててかっこいい。
そんな彼女だからファンレターも多く、デートのお誘いも引く手多数だ。
長年付き合ってる彼がいるというのになぜまだ結婚しないのか、それが志保には疑問だった。
「レニ隊長は、まだ結婚しないのですか?」
「え?」
突然の質問に隊長はわけがわからず首をかしげた。
「支配人と私たちが花組に来る前から付き合ってらっしゃると聞きました。
それなのに、なぜまだ結婚されないのかなと…。」
その言葉に隊長は顔を真っ赤にした。
「やだ、それ、誰から聞いたの?」
慌てる隊長にびっくりしつつも志保は可愛いと思った。
「この前花やしき支部に行ったときに、その話で盛り上がってましたから…。
で、どうして結婚しないんですか?」
興味津々に聞き出してくる志保に最初は隊長もごまかしていたが、しつこく聞いてるのに根負けしてしぶしぶと話し出した。
「お互いに仕事が忙しいから…、いつかはと思ってるけどまだちょっと………。」
「仕事が忙しいって、そんなこといってたらいつまでたっても結婚できないんじゃないですか?」
いつもと立場が逆転したような会話が続いていく。
とうとう隊長がこれ以上聞くなって顔でにっこりと笑って終止符を打った。
「私は支配人のそばにいられるだけで幸せだから。」
ちなみに指輪を用意してプロポーズするタイミングを狙っていた大神は、この会話を伝え聞いて盛大にため息をついたらしい。
4が発売されてからというものレニEDのラブラブ?をさらに加速させたものを書きまくってましたが、ふと大神EDでもいいなと思ったのがはじまりでした。
双武に一緒に乗ったレニが主導権を握ってるっぽかったので、大神EDはすぐ結婚しないだけで実は公認カップルなんだ〜と(笑)
ようするに二人がラブラブなら結婚してようとしてなかろうとどっちでもOKということでw
ちなみに志保は適当に考えたキャラなので細かい設定等はありません。
<追記」>
続き?を書きました。
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